2025新作 ZEROOのベストセラーモデル、トゥールビヨン革命第二章～トノー型トゥールビヨンに待望の自動巻きが新登場。「ゼロ T10 ジ・アーチャー オートマチック・スケルトン・トゥールビヨン」

　2025年の新作としてZEROO（ゼロ）が、アイコンとも言えるトノー型ケースの新作「ゼロ T10（ティー・テン） ジ・アーチャー オートマチック・スケルトン・トゥールビヨン」を発表しました。2025年9月12日(金)よりクラウドファンディング machi-yaにて、先行予約開始予定。一般販売については、2026年2月頃の予定となっています。

　2017年の創業の3年後、2020年にトゥールビヨンのT1を発表し、スイス時計では、数千万円を下らないトゥールビヨンを“価格破壊”とも言える30万円台で、鮮烈なデビューを果たしたZEROO。複雑時計のトゥールビヨンのムーブメントが堪能できるフルスケルトンのモダンなデザインのケースが特徴的な時計として、好評を博しています。

　19世紀初頭に天才時計師によって考案されたこの機構は、地球の重力によって起こる姿勢差と言われる時計の精度誤差を平均化するために発明されました。この複雑機構は、構造の美しさや時計技術者の情熱を象徴する機械式時計の頂点として現代も君臨し続けています。

　機械式腕時計における最も象徴的な複雑機構のひとつが、トゥールビヨン。その精緻な動きと芸術的な構造は機械式時計が辿り着いた究極のかたちのひとつです。

　その伝統的でクラッシックなトゥールビヨンを現代的でモダンなデザインに再構築することが、ZEROOの開発思想です。

　ZEROOは、トゥールビヨンのシリーズ名を開発プロジェクト順にT1、T2、T3と名付けているので、記念すべき“10作目”のトゥールビヨンとなるT10。

　デザイン性の高い時計と評されるZEROOのトゥールビヨンは、毎回、一つとして、同じケースデザインは無く、ひとつひとつ独自にケースを開発しているのが特徴です。

　T1（丸形）、T2（スクエア）、T3（丸形自動巻き）、T4（トノー型）、T5（全面サファイアクリスタル/高透過性K9光学ガラスケース）、T6（丸形センタートゥールビヨン）、T7（八角形＝オクタゴナルケース/SSブレスレット）、T8（八角形＝オクタゴナルケース）、T9（曲線デザイントノー型自動巻きトゥールビヨン）とバラエティ豊かなケースデザインのラインナップ。

　この度、満を持して開発されたT10は、ベストセラーモデルのトノー型手巻きトゥールビヨン T4-01の進化形とも言える“トノー型自動巻き”のトゥールビヨン。“ZEROOのトゥールビヨン革命第二章”とも言える新製品です。

　これまで、幾度となくユーザーから“自動巻きのT4/T4-01（トノー型）トゥールビヨンの開発を熱望する声が上がっていましたが、燦然と輝くベストセラーモデルであるT4/T4-01 を単純に同じデザインで自動巻きにする事はできないので、同じトノー型と言ってもケースデザインをゼロベースで再構築して開発されています。

　ZEROOのベストセラーモデルのT4もデザイン上の多くの修正を経て開発期間は、2年もの歳月が費やされています。T10の開発は、構想も含めると更にその上を行く3年以上の歳月を要しています。デザイン、モックアップ製作、プロトタイプの製作から細かな文字盤フレームデザインの変更によるプロトタイプの再製作など、多くの試行錯誤の末の修正を行い、新作を発表するスピ ードが比較的早いメーカーであるZEROOにしては、長期の開発となりました。

「T10の開発は、多くの修正、更なる修正を重ねてようやくできたのです」とデザイナーのSYUUは、振り返っています。

　実は、開発が難しかったのは、デザイン上の大きな障壁があったのです。

　T4-01のケースは、サイズがW41mm×H48mmのサイドスケルトンで繊細なデザインです。これに対して、T10のケースサイズは、一回り大きめのW43mm×H51mm。ケースサイドがスポーツカーのエアインテークのような形の力強いオリジナルのケースデザインです。

　これによって、重厚で堅牢なT10のケースは重量136gとなり、T4-01の99gの約1.4倍の重さとなっています。

　T10は、ケースも新開発ですが、実はムーブメントも新しく開発されたのです。

　T4のデザインが、9時位置にトゥールビヨン・キャリッジがある手巻きトゥールビヨンのムーブメントを搭載しているのに対して、今までのT3とT9に採用されているゼロの自動巻きトゥールビヨンは、6時位置のトゥールビヨン・キャリッジのムーブメントの仕様です。

　6時位置のトゥールビヨン・キャリッジのムーブメントでは、デザイン的にもクラッシック・テイストの為、よりモダンテイストのデザインのT10のデザイン制作は難航しました。

　最初は、ムーブメントに合わせて6時位置のトゥールビヨン・キャリッジのデザインを考えていたデザイナーのSYUUですが、6時位置だとどうしてもデザインバランスの上で、納得がいかないものとなり、デザインの修正は、暗礁に乗り上げ、またゼロからデザインを再構築することを迫られたのです。

　トノー型のT4を開発する時、他のメーカーのトゥールビヨン・キャリッジは、大抵6時位置。9時位置のトゥールビヨン・キャリッジの「他には無いトゥールビヨンのデザインを作りたかった」とSYUUは言います。

　ZEROOのトゥールビヨンも自動巻きのトゥールビヨンのムーブメントは、6時位置のトゥールビヨン・キャリッジでした。そこで、6時のトゥールビヨン・キャリッジにデザインの限界を感じたSYUUは、試行錯誤の上、自動巻きのトゥールビヨンも新しくムーブメントを開発して、9時位置にトゥールビヨン・キャリッジがある形のデザインを作ろうとようやく腹を決めたのです。

　T10の開発は、ケース開発と同時に9時位置にトゥールビヨンのキャリッジがある新しい自動巻きトゥールビヨン・ムーブメントをムーブメント会社と共同開発することになりました。突破口が開けて、開発のギアが一気に上がっていったのです。

　T10の新開発のケースデザインは、T4-01より一回り大きい力強く、ケースサイドがガラスでなく、ステンレススチールをフィン状のデザインにしたソリッドな印象のケースです。ムーブメントの動きを堪能できるように、前面にバーの無い、フライング・トゥールビヨンのムーブメントを搭載しています。T10のキャリッジは、3本のアームが渦巻き型になっていて、トゥールビヨンの動きがよりダイナミックに感じられます。T10は、T4-01の商品ラインには無い、ベゼルポリッシュのトノー型ケースが新鮮です。

　T10のケース/ストラップのバリエーションは、6モデルです。

　Polish（鏡面仕上げ）の316Lステンレススチールにベンチレーション仕様のブラックラバーストラップを組み合わせたモデル（Ref.ZT010PSBK）と、同じくベンチレーション仕様のホワイトラバーストラップを組み合わせたモデル（Ref.ZT010PSWH）。

　Satin（ヘアライン仕上げ）の316Lステンレススチールと、それぞれソリッド仕様のブラックラバーストラップ（Ref.ZT010SSBK）とホワイトラバーストラップ（Ref.ZT010SSWH）のモデル。

　ブラックPVDの316Lステンレススチールのモデル（Ref.ZT010SBBK）とローズゴールドPVDの316Lステンレススチールのモデル（Ref.ZT010SRBK）は、それぞれにSatin（ヘアライン仕上げ）が施され、ソリッド仕様のブラックラバーストラップが組み合わされています。