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2020新作 19のコンプリケーションが組み込まれた、ヴァシュロン・コンスタンタン「レ・キャビノティエ・アストロノミカル・ストライキング・グランド・コンプリケーション ― オード・トゥ・ミュージック」

  2020年の新作として、ヴァシュロン・コンスタンタンより、グランド・コンプリケーションに精通するヴァシュロン・コンスタンタンの技術が新鮮なかたちで披露された「レ・キャビノティエ・アストロノミカル・ストライキング・グランド・コンプリケーション - オード・トゥ・ミュージック」が登場します。

  “ラ・ミュージック・デュ・タン”と名付けられた特別なリピーター・ウォッチのコレクションの一つを成すこのユニークピースの特色は、なんといってもミニット・リピーターをベースにして、それに基づいてムーブメント全体が構成されている点です。出発点はまず、超薄型で名高い自社製キャリバー1731 です。天文コンプリケーションを搭載するために設計し直された新しいキャリバー1731 M820 は、19ものコンプリケーションが組み込まれ、その特色は、それぞれ独立した輪列で常用時、太陽時、恒星時を表示し、さらにミニット・リピーターも備わっている点です。この技術的快挙では、超薄型ムーブメントを基本とする考え方が完全に貫かれています。というのも、8mm以下という薄いキャリバーに600個もの部品が組み込まれているからです。


 このユニークピースを時計技術と美的デザインの傑作に仕立てているのは、常用時、太陽時、恒星時を含む多様な時刻表示のみならず、19ものコンプリケーションを組み合わせたミニット・リピーター・ムーブメントです。「レ・キャビノティエ・アストロノミカル・ストライキング・グランド・コンプリケーション - オード・トゥ・ミュージック」は、圧倒的な力で人を魅了し続ける自然の大法則に賛辞を送る時計です。

「レ・キャビノティエ・アストロノミカル・ストライキング・グランド・コンプリケーション - オード・トゥ・ミュージック」は、グランド・コンプリケーションの創作に精通するヴァシュロン・コンスタンタンの高度な時計技術がまたしても新鮮なかたちで披露されています。数々の特別なリピーター・ウォッチを含み、全モデルがユニークピースで構成され、 “ラ・ミュージック・デュ・タン”とポエティックに名付けられたシリーズの一部を成すこの新作の特色は、なんといってもミニット・リピーターのムーブメントをベースにして、それに基づいてムーブメント全体の構造が決定されている点です。

 出発点はまず、極めて薄いムーブメントにミニット・リピーター機構が搭載されている有名なマニュファクチュール・ムーブメント 1731 です。厚さがわずか 3.9mm というこのキャリバー1731 はまた、60時間というかなり長時間のパワーリザーブが備わり、音響の点でも素晴らしいものがあります。特にこの音響に貢献しているいのが、完全に無音のフライング・ストライク・ガバナーの開発です。キャリバ ー1731 は、この時計を特別なユニークピースに仕立てる天文コンプリケーションを収容するために手が加えられました。この時計に搭載された新しいキャリバー1731 M820 は、超薄型という基本ムーブメントの設計理念から逸脱せずに、厚さを辛うじて 7.84mmに抑え、そのスペースに 19 ものコンプリケ ーションが組み込まれています。それだけでも快挙といえますが、とりわけ最も挑戦を強いられたのは、超薄型のミニット・リピーターを維持しつつ、ラニング・イクエーション・オブ・タイムという連続作動均時差表示の追加でした。


パーペチュアルカレンダーと太陽時

 この時計に備わるパーペチュアルカレンダーは、ブルー・オパーリン仕上げのダイヤル上でハーモニーを成しながら表現されています。日付は、視認性を考慮して3時位置のサブダイヤルでサーペント型針が示します。曜日、月、閏年は、12時から2時位置にかけ並ぶ小窓で控えめに示されます。正確な月の満ち欠けと月齢だけでなく、月の満ち欠けと同軸のデイ/ナイトが表示され、パーペチュアルカレンダーを合理的かつリリカルに完成させています。ダイヤルの下方は、指針式の日の出・日の入り表示で占められ、これらの間に昼夜の長さを直線で表す表示も加わります。4時位置の窓には、黄道12宮、四季、至点(夏至・冬至)、分点(春分・秋分)を記したディスクが現れます。

 この時計は、さまざまな機能に先立ち、まずなにより天文時計であり、センターの時針と分針によって通常の時刻表示を行うだけでなく、太陽の特殊な時刻をも表示します。太陽を巡る地球の軌道は円ではなく楕円になっており、さらに軌道面に対して地球の軸が24度傾いていることから、太陽が天頂を通過する時刻は年間を通じて同じではありません。そのため太陽時(真太陽時)と常用時(平均太陽時)の24時間あたりの差は、その年の時間にして―16分から+14分の間を変動します。2つの時刻が一致するのは、12か月で4回しかありません。この時間差は、天文学の専門用語で「イクエーション・オブ・タイム(均時差)」と呼ばれ、均時差の情報は長らくウォッチメーカーたちの心をとらえてきました。このような差異の変動は、ある年から翌年までの期間で厳密に同一という事実があるので、時間差の表示をコントロールする年間カムを通じて機械的なプログラムを作ることは可能です。しかし、ヴァシュロン・コンスタンタンのマスターウォッチメーカーは、ランニング・イクエーション・オブ・タイム(連続作動均時差表示)という、より複雑で希少な方式を選びました。この方式ではセンターの分針で太陽時を直接示します。太陽を模したギザギザのモチーフを配したこの分針のおかげで太陽時と常用時の両方が一目で判読できるのです。ム(連続作動均時差表示)という、より複雑で希少な方式を選びました。この方式ではセンターの分針で太陽時を直接示します。太陽を模したギザギザのモチーフを配したこの分針のおかげで太陽時と常用時の両方が一目で判読できるのです。


恒星時

 ヴァシュロン・コンスタンタンのウォッチメーカーにとって、恒星時の表示なくしては天文時計の名に値しないでしょう。まさにそれが見られる場所は、サファイアクリスタルのディスクを2枚重ねて作った巧妙な天空図が備わる時計の裏面です。天空において基準点となる恒星を定めた場合、これに対して地球が360度完全に一回転するのに要する時間、つまり恒星時ではちょうど23時間56分04秒になります。地球は自転しながら太陽の周りを公転するため、設定した恒星に対して地球が出発点に戻る時間は、通常のカレンダーでの1日よりも約4分短くなるのです。このモデルでは、2枚のうちの下の可動ディスクは、外縁に4方位点とともに恒星時のスケールが配され、このディスクが恒星時に合わせて回転します。

  この下方のディスクにはオフセンターの位置にブルーの楕円が設けられていますが、この天球に見立てた楕円のエリアの中に、上の固定ディスクに描かれている星座が映し出されるようになっています。この機械仕掛けによる天空のショーでは、地球のある地点から見上げた夜空が動きながら移り行く様子が披露されます。この上のディスクにはまた、天の赤道を表すための白い楕円と黄道を表す赤い楕円の線も描かれています。天の赤道は、地軸が約24度傾いていることを計算に入れて地球の赤道面を天球上に投影したものですが、黄道は、地球の公転面を天球座標として太陽の見かけの通り道を示しています。さらに、裏面の濃いブルーダイヤルには、1年の12か月の目盛りも記されていることも見逃せません。

 恒星日と平均日における時間差は、移動する下部ディスクが上部の固定ディスクに対して毎日およそ4分進むことで示され、現在が1年の何月なのかは深夜零時にイエローのポインターが指す位置を見ればわかります。

 直径45mm、厚さ12.54mmのピンクゴールド製ケースは、天空図を修正するコレクターやミニット・リピーターのスライドボタンを上手に配置したデザインに仕上げられ、そこに搭載されたキャリバー1731 M820は、常用時、太陽時、恒星時を同時に示し、さらにはミニット・リピーターさえ備わるという、非常に希少なムーブメントの一つです。

  複雑を極めるメカニズムにふさわしく、この時計に施された仕上げもまた格別です。コート・ド・ジュネーブなどの装飾が用いられたムーブメントは、透明なケースバックから鑑賞でき、その姿は星々の間に浮遊しているかのように見えます。また、ピンバックルを装着したブルーのアリゲーターレザーストラップも、この心を虜にする複雑な時計の気品を引き立てます。


レ・キャビノティエ:ユニークピースの創作

「レ・キャビノティエ」は、ヴァシュロン・コンスタンタンでは、時計のパーソナライズやユニークピースの創作を専らとする部門とされています。この伝統は18世紀にまで遡ります。当時のマスターウォッチメーカーは、ジュネーブの建物の最上階に設けられた光あふれる場所、すなわち「キャビネット」と名付けられた工房で働き、「キャビノティエ」と呼ばれていました。啓蒙主義の新思想に通じ、熟達のアルティザンであった彼らの手の中で、天文学や精密機械工学、芸術などから想を得た比類ない時計が誕生しました。ジュネーブの偉大な時計づくりの伝統を築くことになったこの専門技術は、1755年の創業以来ヴァシュロン・コンスタンタンに脈々と受け継がれてきました。


ヴァシュロン・コンスタンタンとリピーター・ウォッチ

 ヴァシュロン・コンスタンタンにおいて、リピーター・ウォッチに関する最初の記述は1806年に遡ります。それは創業者の孫ジャック-バルテルミーが記したリピーター付きのゴールド製懐中時計で、社のアーカイブの中のまさに最初の製造台帳に記載されていました。以来、ソヌリやリピーター・ウォッチは、ヴァシュロン・コンスタンタンが誇る遺産にとって欠くことのできないものになり、何世紀にも渡り着実にその充実を図ってきました。


アビーロード・スタジオによるソニック・プリント証明

 メゾンのパートナーシップにおいて常に音響や音楽が役割を演じてきました。最近の例では、ビートルズやアデル、オアシスといったアイコニックなアーティストと密接に結びついたアビーロード・スタジオです。ヴァシュロン・コンスタンタンは、このスタジオとこのコラボレーションにより、"One of not Many" をテーマにした広告キャンペーンの一環として「フィフティーシックス」コレクションを発表しました。“ラ・ミュージック・デュ・タン”でもこのパートナーシップが役割を果たします。ヴァシュロン・コンスタンタンは、各モデルの固有の音の録音をアビーロード・スタジオに託したからです。

「アビーロード・スタジオとヴァシュロン・コンスタンタンは、極めて近い価値観を有すること以上に密接な関係にあり、コンテンツづくりや専門技術の共有を含むクリエイティブなコラボレーションに共同で取り組んでいます。私たちの時計のソニック・プリント証明書の製作をレコーディングの世界で世界的に認められているエキスパートに託すことは、私たちの協力関係にとって欠かせない活動の一つです」とヴァシュロン・コンスタンタンのCMO、ローラン・ペルヴェスは語ります。

 “ラ・ミュージック・デュ・タン”コレクションのリピーター・ウォッチに対して、アビーロード・スタジオで録音され証明された、固有の音による「印」が施されるのは初の試みです。アビーロード・スタジオでこのパートナーシップの代表を務めるジェレミー・ヒュフェルマンは次のように説明します。

「これらの驚くべき時計を識別する認証を音でとらえる機会を得られたのはたいへん名誉なことです。これらのレコーディングは、それぞれの時計のパーソナリティを永遠に保存する一方で、私たちのコラボレーションを規定するクラフトマンシップや専門技術、卓越性という共通の価値が見事に凝縮されています」

レ・キャビノティエ・アストロノミカル・ストライキング・グランド・コンプリケーション - オード・トゥ・ミュージック
LES CABINOTIERS ASTRONOMICAL STRIKING GRAND COMPLICATION AUDE A LA MUSIQUE

Ref.:6620C/000R-B656
ケース径:45.00mm
ケース厚:12.54mm
ケース素材:18K(5N)ピンクゴールド
ストラップ:ブルーのミシシッピ・アリゲーターレザー、アリゲーターレザーのライナー、手縫いサドルステッチ、ラージ・スクエア・スケール、18K(5N)ピンクゴールド製フォールディングクラスプ、ポリッシュ仕上げの半マルタ十字
ムーブメント:手巻き、Cal. 1731 M820(ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造)、約60時間パワーリザーブ、毎時21,600振動(3Hz)、36石
仕様:ブルー・オパーリン文字盤、ジュネーブ・シール取得、レ・キャビノティエ・モデル ボックス付属。表側に時・分・ミニット・リピーター(任意の操作による時、15分、分)、パーペチュアルカレンダー(曜日、日付、月、閏年) 、高精度ムーンフェイズ、月齢、デイ/ナイト表示、 ランニング・イクエーション・オブ・タイム(連続作動均時差表示)、 日の出・日の入り、昼夜の長さ、 回帰および黄道12宮ディスク(四季、至点、分点、12宮)、裏側に恒星時の時間と分、北半球の透明な天空図、銀河の表示、黄道と天の赤道
限定:ユニークピース、時計裏面に《Piece Unique》と《Les Cabinotiers》の文字を刻印

※2020年4月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。

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