AJHHとは何か? ─歴代会長が語るAJHHの理念と活動─

AJHH(Association Japon de la Haute Horlogerie/日本正規高級時計協会)は2005年に設立し、日本全国の正規時計販売店のうち、現在19社が加盟している組織です。その目的は高級時計の文化・伝統を次の世代に伝えること。そのために正規時計の健全な市場を育成し、顧客満足度を高めるための活動を行なってきました。

AJHH 会長のコメント

腕時計に対する見方が変わってしまった今だからこそ
本来の価値をしっかりと伝えることが大切

HASSIN
代表取締役社長 神谷紘正

「新型コロナウイルスのパンデミックが巻き起こってから2年。業界のあり方や消費行動などは大きく変わり、この先、アフターコロナに向けては、販売手法はもちろん、腕時計の価値の伝え方もさらに変えていく必要があります。とりわけパンデミックを機に、腕時計を資産価値で見る傾向が全世界的に強まっていますが、“価値”という点においては、これまでAJHHが展開してきた『人生の節目に腕時計を』をテーマとした活動は、腕時計本来の価値を伝えるものです。こうした取り組みを継続し、強化していくことでAJHHの存在をより多くの方に知っていただきながら、これから腕時計を購入しようと考えている方々にも時計本来の価値をアピールしていくことが重要になります。このように、世界の流れや時代の雰囲気を読み取りながら、消費者の皆さんに喜んでいただけるような取り組みを行うことこそ、アフターコロナにおいてAJHHが起こすべきアクションだと考えています」

AJHH 歴代会長のコメント

良いものを適正価格で大事に販売しながら
日本に高級時計の伝統や文化を伝える目的で設立しました

時計の大橋
代表取締役 大橋善治

「AJHHの前身は1991年に発足されたAIHH(Association Interprofessionnelle de la Haute Horlogerie)で、これは各国のメーカー、ディストリビューター、そして小売店で構成される組織でした。時計の伝統や文化を伝えていくために、各国市場の視察や情報交換、スタッフの研修が主な活動内容で、発足から3年後には日本も参加しました。やがてAIHHは解散を余儀なくされましたが、その後『せめて日本だけでも続けられないか?』という提案から2005年に結成されたのがAJHHです。基本的な理念はAIHHと同様に『高級時計の文化や伝統を次の世代に伝えていく』ことで、いい商品を適正な価格で大事に販売するという意識を持った正規販売店が集まり、互いに情報交換を行うことで、正規時計の市場を発展させてきました」

加盟店の全スタッフが共通のアナウンスを発信し
正規品のメリットをお客様に正しく理解していただきます

カミネ
代表取締役社長 上根亨

「私がAJHHの会長を務めていた当時は、マイナンバーに象徴されるように世の中が透明化されていく時代でした。しかしマーケットでは正規輸入品と並行輸入品、さらには下取り・買取品が混沌としていたため、お客様に正しい情報が行き届いていなかったのです。そこで推し進めたのが、AJHH加盟店のスタッフが、共通化された時計の正しい情報を共有することです。これにより、お客様は加盟店のどの店に行っても正規品の正しい知識を得られ、正規品のメリットをしっかりと理解していただけるようになりました。また『人生の節目に腕時計を』をテーマに、ひとつのオケイジョンを商品と結びつける活動も並行して行っています。これは、先代から続く、時計の伝統や文化を伝えるという基本理念を踏襲したもので、次の世代にターゲットを当てた活動でもあるのです」


時計市場が新たなフェーズに突入した現在、そしてこれから先の時代を見据えてAJHHはどのような活動を進めていくのか。3代目の会長を務める小林康弘は、これからのAJHHの役割と活動内容について、次のように説明しています。

少子化が進むこの先の時代も
お客様に選んでいただける正規販売店を目指して

小林時計店
代表取締役 小林康弘

「大橋さんの時代、上根さんの時代、そして現在と、高級時計の市場は大きく変わってきています。なかでも現在、最も深刻に捉えているのが、加速する少子化に伴うマーケットの縮小です。しかしそのような状況でも、お客様から選んでいただけるような小売店を目指すべく、現在AJHHでは一丸となって今後の施策を話し合っています。そのひとつが『人生の節目に腕時計を』をテーマにした活動。当初はAJHHの存在を知っていただくためにスタートしましたが、現在は“腕時計を身に付ける文化を、改めてしっかりと訴求”する方向で新たなアクションを起こしています。また、当サイトのリニューアルも新たな活動のひとつです。AJHHやその加盟店から情報をしっかりと発信していくことで、高級時計やステータスを感じられる商品を購入していただくウェーブを起こしていこうと考えています」

※2022年3月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。

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