著名な No.4691を含む 3点のアンティーク・ウォッチを新たに入手
ブレゲ・ミュージアムは、高級時計の歴史に足跡を記した 3点の並外れたブレゲ・ウォッチを総額約 150万スイスフランで手に入れました。その中には極めて希少な《グランド・コンプリケーション》懐中時計ブレゲ No.4691が含まれています。ジュネーブで 2013年11月11日に開催されたクリスティーズ、 2013年11月12日に開催されたサザビーズの各オークションで落札されたこれらの傑作時計によって、すでに重要なミュージアムピースが揃うブレゲのコレクションは、一段と充実したものになります。
一つ目は、 オークションで 3万8000スイスフラン以上の値が付けられたブレゲ No.5015。1833年にダベルコルン侯爵に販売されたこの懐中時計は、それ以前には考案されていなかったリューズによるゼンマイの巻き上げと時刻合わせシステムが備わった最も早い時期の懐中時計の.つです。現代のリューズ巻き上げ.式の元祖となるこのシステムは 1830年に発明され、刻みの入ったボタンを左から右に回して.箱のゼンマイを巻き上げる仕組みになっていました。鍵無し式の巻き上げ及び時刻合わせ機構の開発に寄与した創業者アブラアン -ルイ・ブレゲに始まり、彼の息.でこのシステムを完成させ商品化に漕ぎ着けたアントワーヌ -ルイ、さらにアントワーヌ-ルイの息.で、会社の経営を引き継いだわずか 6週間後にその時計を販売したルイ -クレマンに.るまで、ここには 3世代に渡る時計づくりが反映されています。その意味でブレゲ No.5015は、ブレゲのメゾンが築いた業績と遺産を語る重要な証人といえます。
二つめのアンティーク・ウォッチは、有名なブレゲ No.4420です。歴史的に重要なこの懐中時計は、24万スイスフラン以上で買い上げられました。 18Kゴールドとシルバーによるハンターケースを備え、時間と分表示が独立したエキセントリック・ダイヤル、ゴールドのブレゲ針、進み/遅れの調整ボタンなどが特徴のこの精密時計は、イギリス国王ジョージ4世が所有していました。 1825年10月3日にこの時計を購入したジョージ4世は、父親の国王ジョージ 3世と同様に、美しい懐中時計やクロックの熱烈な愛好家で、アブラアン-ルイ・ブレゲの作った数々の時計に魅了され、ケ・ド・ロルロージュのアトリエの最も忠実な顧客の一人になりました。彼の精密時計の落札は、ブレゲ社にとってブレゲ「王室時計」の1つを手に入れるまたとない機会になりました。
最後を飾る極めて希少な超薄型ハーフクォーター・リピーターウォッチも、勝るとも劣らない重要な時計ブレゲ No.4691です。1831年10月13日にヘンリー・セイモア・コンウェイ卿に販売されたこの精密時計は、当時のブレゲが製作した超薄型で、なおかつ最も複雑な時計の一つでした。厚さはわずか 7.7mm、ハーフクォーター・リピーター機構をはじめ、イクエーション・オブ・タイム(均時差)、パワーリザーブ、カレンダー及びムーンフェイズ表示を備えています。 18世紀以来ブレゲのメゾンを特徴付けてきた先進技術が反映され、この時代の特に.度な複雑機構が盛りだくさんに組み込まれたこの特別な精密時計は、100万スイスフラン以上で購入されました。
※2013年12月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。