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SIHH 2019新作 創造性を体現するライティングスロープ状に傾斜したケース「リサイタル 21」

 2016年、ボヴェは天文学をテーマとした特別なコレクションのデビュー作として、シューティングスター トゥールビヨンを発表しました。その後、2017年にはアステリウム、また2018年にはグランドリサイタルを続けて発表しました。この3部作は、作品個々の技術的特徴の域を越えて、時の計測を新しい形で表現する方法を探究しています。これらの作品を特徴づけているライティングスロープ状に傾斜したケースは、創造性を体現すると同時に、作品の引き立て役となっています。ボヴェのオーナー、ラフィ氏自らがデザインしたこの“ライティングスロープ”型ケースは、6時位置に向かってベゼルが低くなるよう傾斜しています。この創意工夫溢れるアイディアによって、ドームやローラー、ディスク、立体的な針と言った様々なタイプの表示を多角的にレイアウトすることが可能になり、直感性やエルゴノミクス、また優雅さがより高まっています。さらに、立体的なデザインによって、表示する情報の視認性は最優先されることとなり、ムーブメントの内部へと導かれるコレクターたちの目線は、あらゆる細部に宿る卓越性を目の当たりにすることになります。

  もっとも最近ではグランドリサイタルが受賞したジュネーヴ時計グランプリの最優秀賞“金の針賞”を含む、3部作の作品に授けられた数々の賞を見てもわかるように、コレクターや専門家たちは、ボヴェの“ライティングスロープ”型ケースが起こした様式的革命を称賛しています。このようにラフィ氏は、ライティングスロープ型ケースに搭載することを前提に開発された4つの複雑機構を同時に発表することで、一貫性をもってコレクターたちの期待を満たすことに成功しています。そのうちの一つが、レトログラード式永久カレンダーを搭載したリサイタル21です。

  壮麗なグランドリサイタル トゥールビヨンが搭載する永久カレンダーが、ディミエ コレクションにも採用されることになったのです。こうしてリサイタル21は、コレクションに新たな地位を築くこととなりました。

 有益な情報を読み取りやすく表示し、それらの情報を日常の使用にふさわしい直感的な方法で調整できるようにするために払われる配慮こそが、それぞれの作品のデザインの中心にあり、これはリサイタル21でも例外ではありません。時針および分針を時計の中央に配することで、永久カレンダーの情報を表示するスペースがダイヤルの周辺部にもたらされます。時分針のすぐ外側に設けられたレトログラード式のインデックスによって表示される日付表示は例外として、曜日や月表示は、それぞれ12時位置および6時位置に配された縦型の開口部にディスクを用いて表示されます。一方で閏年サイクルは、3時位置の丸型の開口部に表示されます。着用者が視認出来る表示情報の全体的なデザインは、9時位置にオフセット配置された秒針によってバランスが取られ、完成されています。さらに、より信頼性を高めるとともに機械の寿命を延ばすために、ボヴェの職人たちは、レトログラード機構が0に戻るジャンプを行う際の動きを緩やかにする仕組みを開発しました。これは、月の初日のみ確認することのできる、特別なディテールです。

  この時計のオーナーは、時計を裏返すと、特許取得を果たした両面同軸秒表示機構とパワーリザーブインディケーターの存在に気づきます。フルに巻き上げた状態で、驚きの5日間の残量を示します。こうして保証された高い性能は、ひげぜんまいによって最適化される、完全自社開発・製造の独自の香箱によって確保されています。

  驚異的なパワーリザーブという後ろ盾のあるこの永久カレンダー機構は、オーナーに比類の無い安心感をもたらします。それぞれの表示の調整を要する頻度が、大幅に減るのです。さらに着用者の使い心地を向上させるために、ラフィ氏とメゾンの職人たちは、巧妙なシステムを考案しました。曜日、日付、月表示機構それぞれに連動するコレクターを設け、伝統的な方法でそれぞれの情報を個別に調整することができます。それに加えこの機構では、曜日のコレクターを押せば、同時に日付も調整され、即ち永久カレンダー機構全体が調整されます。つまり、しばらく止まっていた時計をオーナーが調整したい場合は、正しい日付が表示されるまでこのコレクターボタンを押すだけで、全体が連動して調整されるのです。

 もっとも厳格な基準に沿って手作業で装飾が施されるムーブメントと同様に、ダイヤルにもボヴェの職人たちの高度な技術が見事に表現されています。センターおよび秒表示のダイヤルは、2015年の採用以来高い人気を誇る、象徴的なブルーのサーキュラーブラッシュ仕上げとなっています。このダイヤルは、精巧にブラッシュ仕上げを施した後、職人が8層ものラッカーのレイヤーをあしらい、その後磨き上げられることで輝きと特徴的な奥行きが与えられ、完成します。ライティングスロープ型ケースならではのユニークなボリュームをさりげなく活かすために、ダイヤル職人と時計職人たちは互いに協力し、秒針が時分表示ダイヤルの下を通るように設計し、巧みな針の舞に加え、時の進行の真の尊さを表現しています。

  ロジウムプレート加工されたカレンダー表示の周囲の面には、オーナーの希望に応じて、メゾンのエングレーバーの手作業によるサーキュラー・コート・ドゥ・ジュネーヴ装飾またはフルリザン装飾が施されます。

 レトログラード式永久カレンダー表示を備えるリサイタル 21は、プラチナまたはレッドゴールド製ケースで用意されます。どんなに厳しい審美眼を持つコレクターでも、芸術的高級時計製造におけるもっとも厳格な基準に沿ってつくられたこの作品に感服すると同時に、その極めて複雑な機構がいとも簡単に操作できることに驚くことでしょう。ボヴェの職人たちは、1822年からずっと、この最高の水準を維持しています。

リサイタル 21

Ref.:R210001
ケース径:44.4mm
ケース厚:15.5mm
ケース素材:18Kレッドゴールド
ストラップ:フルスキン・アリゲーター、18Kレッドゴールド製尾錠
防水性:30m
ムーブメント:手巻き、Cal.13DM05-QPR、5日間パワーリザーブ、毎時21,600振動
仕様:サーキュラー・コート・ドゥ・ジュネーヴ ダイヤル、ディミエ “ライティングスロープ”型ケース、時、分、サブセコンド、曜日、レトログラード式日付、月、閏年、パワーリザーブインディケーター、5年保証、特許取得済みの同軸秒表示機構

※その他バリエーションあります
R210002(ケース素材:チタニウム、サーキュラー・コート・ドゥ・ジュネーヴ ダイヤル)
R210003(ケース素材:18KRG、フルリザン モチーフ ダイヤル)
R210004(ケース素材:チタニウム、フルリザン モチーフ ダイヤル)

※2019年2月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。

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