2021新作 ブレゲ「クイーン・オブ・ネイプルズ 9825 “ハート・エディション”」

　ブレゲが、ハートの形が変化するようにデザインした分針を用いる新たな発明によって「クイーン・オブ・ネイプルズ」のフェイスに生き生きとした表情をもたらしました。ハート型の針は細長いオーバルのダイヤルの中で回転しながら、カーブが魔法のように伸び縮みし、その優美な姿がローズゴールドやダイヤモンド、そしてレッドのアクセントによって一段と輝きを放ちます。シリアルナンバーが刻印された28本しか生産されないこの特別な“ハート・エディション”は、附属のケースに入って世界のブレゲ ブティック限定モデルとして展開されます。

　初の腕時計として作られたモデル「No.2639」は、1810年に考案されたまさにその時から創意がふんだんに盛り込まれた宝庫でした。ブレゲは、この革新的な「No.2639」とそれをオーダーしたナポリ王妃カロリーヌ・ミュラから着想を得て、現代のアイコニックなコレクション「クイーン・オブ・ネイプルズ」をクリエイションしました。そして今、メゾン・ブレゲは、女性に向けた新たな時計のために、数件の特許で保護される複雑機構を開発しました。このマジカルな革新的機構では、6時方向にオフセットされた分針がオーバル・ダイヤルにおける位置に応じて、針が描き出すハートの形が変化します。針がダイヤルの上半分を移動するときはハートのカーブが長く伸び、下の位置ではより丸みを帯びた形なります。表示をミニマムにしたダイヤルもこの時計に宿る繊細な気品を強調しています。アワーインデックスの輪郭やレザーストラップ、ルビーをセットしたリュウズを引き立てるのは、深みのあるレッドカラーの彩り。そして、この特別なラグジュアリー感を演出する構成を完璧に仕上げるのは、ローズゴールドとダイヤモンドです。またストラップのカラーにマッチした附属ケースもご用意されています。

繊細さとロマンスを称えて
　ブレゲは、この新しい「クイーン・オブ・ネイプルズ」のフェイスに対して、あえて控えめな気品を選びました。ハートを象った分針は、透明感を演出したホワイトラッカー仕上げのダイヤル上を移動します。針の先端には赤いハートのモチーフがごく小さくデザインされ、これが5分おきに微小なハートのインデックスで区切られたアワーチャプターに沿って分を表示します。読み取りやすさというブレゲが大切にする機能のために、15分ごとの4つの数字は、大きさと輪郭をそれぞれ変え、レッドのラッカーで縁取りが施されています。また、ダイヤル中央の窓で示される時刻の数字にはパープルのラッカーが用いられています。ダイヤルのフランジとベゼルのローズゴールドには128個のダイヤモンドがセットされ、同じくゴールド製のフォールディングバックルもケースの輝きに呼応するようにダイヤモンドで装飾され、その総量は約0.94カラットに及びます。

鼓動するハートのマジック
　メゾン・ブレゲの最新の発明は、2本の独立したアームから成る分針です。この分針は、巧妙な歯車によって交錯することができ、12時位置では長く伸び、6時位置ではより丸いハートを形づくります。この機構には「クイーン・オブ・ネイプルズ」の特徴的なフォルムを成すカーブをなぞったオーバル型のカムが備わり、2本のアームは異なる速度で移動するようになります。その結果、ハートの大きさは、この時計の縦に長く伸びたオーバルのデザインにマッチするように、ダイヤルを移動中に絶えず変化してゆきます。「クイーン・オブ・ネイプルズ」のために特別に開発されたこの革新的な機構は、4件の特許で保護されています。複雑機構の歯車は、ムーブメントの他の部品と同じく、外から見える見えないにかかわらず、ブレゲの伝統に則りすべて手作業の仕上げが施されています。ローズゴールドのケースは、サファイアクリスタルのケースバックになっており、キャリバー78A0の動きを見ることができます。ゴールド・ケースの縁には固有番号が刻まれ、番号はメゾン・ブレゲの保存台帳に記録されます。これは、18世紀の終わりから続くブレゲの伝統です。

　ブレゲは、絶えず形を変えてハートを描く革新的な針によって「クイーン・オブ・ネイプルズ ハート・エディション」に愛の魔法をかけました。