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2026新作 パテック フィリップ「オートマトンによるオンデマンド時・分表示《カラスとキツネ》 5249Rモデル」

 1958年に誕生した卓越した懐中時計の再解釈により、パテック フィリップは現代史上初の、オンデマンドで時と分を表示するオートマトン腕時計を2026年の新作として発表しました。

 Watches and Wonders 2026に際し、パテック フィリップは希少なハンドクラフトの偉大なジュネーブの伝統を存続させ、豊かにすることへのコミットメントを再確認し、その結果、比類のない創作タイムピースが現行コレクションに加わります。マニュファクチュール パテック フィリップは、ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの著名な寓話《カラスとキツネ》からインスピレーションを得て、パテック フィリップ・ミュージアムの珠玉のコレクションのひとつである懐中時計を再解釈しました。詩的な時間を発見させるこの希少なオブジェは、パテック フィリップの現代史上初のオートマトンであり、パテック フィリップの腕時計にとっても最初のものとなります。5249Rモデルは、寓話を題材としながら、見事な時計製作と希少なハンドクラフトのデリケートな調和にスポットライトを当て、マニュファクチュール パテック フィリップのノウハウの広さと深さを明らかにします。


パテック フィリップ・ミュージアムの宝物の現代的な解釈

 1958年に発表された懐中時計《カラスとキツネ》は、パテック フィリップの創作品中、最も注目に値し、詩的なもののひとつです。今日パテック フィリップ・ミュージアムに展示されているこの時計製作における宝石は、オンデマンドで時と分を表示する機構を搭載しています。フランス文学の最も著名な大家のひとりであるジャン・ド・ラ・フォンテーヌの17世紀の寓話からインスピレーションを得ています。誇りとお世辞が交錯するこの短い寓話では、木に止まっているカラスが嘴(くちばし)に大きなチーズ片をくわえています。キツネは、カラスにあなたの声はすばらしいとお世辞を言います。カラスは歌おうとして嘴を開き、貴重なチーズ片が下に落ち、狡猾なキツネがそれをかすめ取ります。「多くの場合、隠された目的があるので、お世辞には気をつけなさい」というのがこの寓話の分りやすい教訓です。

 オートマトンを搭載したこのイエローゴールド仕様の直径52mmの懐中時計は、豊かな草木を舞台として寓話の2人の主人公を描いています。ユーザーの要求に応じ、プラチナと複数のゴールド・カラーで施されたこの魅力的な彫刻は、命を吹き込まれて2つの弧状目盛上に時刻を表示します。時計の内部では、シリーズ生産されたことのないプロトタイプ・ムーブメント、キャリバー 17-170が脈動しています。ジュネーブの偉大な時計製作者ルイ・コティエによって改良されたこの時計には、キツネとカラスがそれぞれ時と分を示すことができるように、オンデマンドのダブル・レトログラード表示機構が組み込まれています。

 20世紀の最も高く評価された時計製作者のひとりであるルイ・コティエは、マルチブル・タイムゾーン(《ワールドタイム》、または《ユニバーサルタイム》、またはデュアル・タイムゾーン)による時刻表示システムを発明したことで有名です。彼はまたオンデマンド時刻表示、ジャンピング・アワー、レトログラード指針など、型破りな表示機構に魅了されていました。

時間の劇場

 今回パテックフィリップは、この技術的で美的な創造性の傑作を再解釈し、マニュファクチュール パテック フィリップの現代史における最初のオートマトンとなる腕時計を創作しました。5249Rモデルでは、物事が目覚め、時間がその姿を現します。マニュファクチュールの時計師と職人の力によって可能となった、芸術的で詩的な時の表現を提示しています。

 オンデマンドで時と分を表示する機構を搭載したこのオートマトンは、装飾的であるだけでなく、機能的でもあります。独自性溢れる時刻表示は、オンデマンドで起動されたレトログラード時・分表示の動きを追うことにより、著名な寓話の世界に浸ることができます。寸劇は、最初に時、次いで分を表示するシーケンスに従って巧みに演出されています。こうしてならず者のキツネはカラスをおだて、カラスはチーズ片を落とし、落ちたチーズが分を示します。

 2時位置のプッシュボタンを1度押すと、キツネは前足または鼻面で時刻を示します。前足は0から6時までの時刻を示し、その後は鼻面が7時から11時59分までの時刻を示します。プッシュボタンを押し続けると、先端にチーズ片のついた分針がカラスの嘴から下がり、目盛上に分を示します。時刻を読み取った後、プッシュボタンを離すと、レトログラード表示は静止位置に戻ります。

 このスペクタクルを実現するには、複雑な機構が必要でした。2時位置のプッシュボタンで駆動される大型レバーは、まず時を検出してから、分を検出する機構を起動するように特別に設計されています。その独自性溢れるデザインは、操作する人に滑らかさと正確さの感覚と、きわめて楽しい使用感をもたらします。

 最後に、針に代わりダイヤモンドをセッティングしたホワイトゴールドの星の形をした装飾的なスモールセコンドは、常に動いている唯一の要素であり、時計が作動していることを着用者に知らせる詩的な方法です。


芸術作品としての時間

 パテック フィリップは常に時計を芸術作品としてとらえ、美的洗練が機械的な完璧さを反映するものであるべきと考えてきました。このアニメーションは、傑出した遠近感と奥行き効果を明らかにしており、卓越した器用さとディテールへのこだわりを必要とするクラフトマンシップが際立っています。

 文字盤は18金ゴールドのプレート、オパーリン仕上げの《マターラ》ブラウンで構成され、手彫りが施されたローズゴールドとイエローゴールドの10個以上のアップリケの背景をなしています。その精巧さと小さなサイズを考えると、これらの構成部品には高い精度と希少なノウハウが必要でした。一部の要素は純粋に装飾的なものですが、キツネの頭と足は機能的な要素であり、これらはさらなる課題をもたらしました。いかなる変形もムーブメントを故障させるリスクとなります。そのため彫金家はアップリケの形を変えないために、アップリケにかかる圧力を測定する必要がありました。最も薄いアップリケは、厚さ0.2mmしかありません。文字盤の厚さ合計は2.5mmです。各々の時計は、すべてのアップリケに彫刻を施すために、150時間におよぶ細心の手作業を必要としました。

 先端がくさび形のチーズ片をかたどった分針には手彫金が施され、イエローゴールドめっきされており、チタン製です。この素材は、その軽さと強度から選ばれました。分を表示した後、針がカラスの嘴に戻る際、針が後ろ向きに移動する間に変形することを防いでいます。

 レトログラード時・分表示のアップリケとパテックフィリップの弧状のカルトゥーシュは18金イエローゴールド製であり、ロジウムめっきと回転サテン仕上げが施されています。ポリッシュ仕上げイエローゴールドの斜めの縁は、文字盤とのコントラストを強調しています。キツネの横にある時目盛は、1から12までの彫金されたブラック塗装の数字を配しています。一方、カラスの横にある分目盛は、0から60までの5分区切りとなっています。カルトゥーシュ《PATEK PHILIPPE GENEVE》とダイヤモンドで飾られた星型の秒針の間に置かれたゴールドの花のアップリケが、手彫金と彫刻で文字盤を飾っています。

 さまざまな要素の組み立ては、マニュファクチュール パテック フィリップの時計師と職人にとってさらなる課題となりました。特許取得の独創的なクリッピング・システムにより、文字盤をムーブメントにネジ止めした後に、文字盤に装飾のさまざまな要素を取り付けることができます。例えば分針を圧入した後、4つのアップリケ(キツネと茂み、カラスと木)が組み立てられました。各々のアップリケを保持するための留め具は、回転させることにより、文字盤側から内部に刻まれた溝に挿入されます。この解決法により、不要に厚さを増すことことなく、アップリケは完璧に所定の位置に保持されます。

時間の宝石箱

 この魅力的なスペクタクルは、直径43mmのローズゴールド・ケースの中で繰り広げられます。控え目なフォルムがそのピュアなラインを際立たせています。サファイヤクリスタル・バックは、パテック フィリップの《オフィサー・スタイル》の時計の特徴であるヒンジ付ダストカバーにより保護されています。エレガントでスリムなネジ止め直線ラグは、手首の形に合わせて緩やかにカーブしています。ルイ15世様式のリュウズに加え、ケース側面の2時位置に設けられた、わずかに丸みを帯びた角型ブッシュボタンが時・分表示を作動させます。


メカニズムとしての時間

 この詩的な時計製作の寓話を動かすために、パテック フィリップはキャリバー 31-260 PS HMD AUを開発しました。その結果、すべての瞬間が生き生きとした絵画となる時の演出の中で、時間が自らを明らかにします。この技術的壮挙は、単方向巻き上げ式のプラチナ偏心マイクロローターを備えた超薄型自動巻ムーブメント、キャリバー 31-260 PSに、オンデマンドのレトログラード時・分表示を行う機構を加えることによって実現されています。

 レトログラード表示機構はカタツムリ型カムによって作動するため、時刻合わせはリュウズを時計反対回りに回して行う必要があります。ムーブメントの損傷を防ぐため、機構は特許取得の離脱クラッチ機構によって保護されています。

 オフィサータイプのヒンジ付ダストカバーを持ち上げると、サファイヤクリスタル・バックが現れ、オーナーは機構の見事なアーキテクチャーと入念な仕上げを鑑賞することができます。267個もの部品から構成され、オートマトンによるオンデマンドのレトログラード時・分表示を備えたこの新しいムーブメントは、キャリバー31-260ファミリーの特徴である偏心マイクロローターを備えています。そのジャイロマックス Gyromax®テンプは、Silinvar®製のSpiromax®髭ぜんまいを駆動します。その振動数は4Hzです。

 腕時計として提供されるこの職人技と技術力の傑作には、特許取得の3ブレード・ローズゴールド折り畳み式バックルを備えたチェストナットブラウン・アリゲーター・バンドが装着され、最高の快適さと安全性を保証しています。

 本品は、その複雑さと製作に必要な時間のため、年間製作個数は当然限られていますが、高級時計製作と希少なクラフトマンシップが統合されたこの傑作は、ジュネーブのマニュファクチュール、パテック フィリップの現行コレクションに加わることになります。

Hours and Minutes on Demand. Automaton.
オートマトンによるオンデマンド時・分表示《カラスとキツネ》

Ref:5249R
ケース径:43.00mm
ケース厚:11.55mm
ケース素材:18金ローズゴールド
防水性:3気圧
ストラップ:ブリリアント・チョコレートブラウンのアリゲーター・バンド、特許取得の3ブレード18金ローズゴールドの折り畳み式バックル
ムーブメント:自動巻、Cal.31-260 PS HMD AU、最大48時間(最小38時間)パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、28石
仕様:オンデマンドのレトログラード時・分表示、ダイヤモンドをセッティングしたホワイトゴールドの星の形をした装飾的なスモールセコンド、オパーリン仕上げの《マターラ》ブラウン文字盤、ダストカバーで保護されたサファイヤクリスタル・バック、パテック フィリップ・シール
価格:65,120,000円(税込)

※2026年5月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。

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