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奇跡のハイエンド工房「グルーベル フォルセイ」。その独占取り扱いを神戸の名店「カミネ」が開始!

 私が「グルーベル フォルセイ」と彼らの最初の作品(製品)である「ダブル・トゥールビヨン30°」の存在を知ったのは、2003年にスイスから、私が携わっていた時計専門誌「TIME SCENE」編集部に届いた一通の手紙からだった。その手紙は当時の「グルーベル フォルセイ」広報担当者の女性からのもの。以前、別の時計会社で働いていた彼女は我々の取材対応をしたことがあり、手元の名刺を頼りに「グルーベル フォルセイ」のデビューを知らせてくれたのだ。


 この手紙に興味を抱いた私は、その年の3月に彼らの工房を訪問。おそらく日本のプレスとして初めて「グルーベル フォルセイ」工房と彼らの真摯な時計作りの取材に成功した。


 その後、「グルーベル フォルセイ」は数々の話題作を発表し、高級複雑時計工房としての地位を確実なものとした。その「グルーベル フォルセイ」が、神戸の名店として知られる「カミネ」での独占取り扱いが始まったというのだから、これは皆さんにお知らせしないわけにはいかないだろう。


 まず、なんといっても「グルーベル フォルセイ」を創業したふたりの時計師の経歴が凄い。ステファン・フォルセイさんは1967年生まれのイギリス人。ロンドンの時計学校に学び、高級宝飾店アスプレイで時計の修理と修復を担当した後、スイスの時計学校「ウォステップ」の上級クラスで技術を磨き、オーデマ ピゲ系列の「ルノー・エ・パピ」に入りコンプリケーション製作の主任として7年間の経験を積んだという。


 一方、ロベール・グルーベルさんは1960年生まれのスイス人。フランス・モルトーの時計学校卒業後、パリの西にあるドゥルーという街のメカ設計専門学校で学び、IWCでグランコンプリケーションを担当。さらに「ルノー・エ・パピ」に入社してさまざまな複雑時計の設計と開発に携わったという。ここでフォルセイさんとグルーベルさんが知り合い、“いつかは自分たち独自のアイデアで時計を作りたい”と意気投合。2001年には独立して工房を設立。有名メゾンからの複雑時計開発などで資金を蓄え、2004年に誕生独自のアイデアを投入した「ダブル・トゥールビヨン30°」を発表した。


 このモデルは30度に傾けられ1分で1回転する第一のトゥールビヨンと、それを内包しつつ4分で1回転する第二のトゥールビヨンを持つ驚愕の複雑時計。このような立体的に回転する、いわゆる“三次元トゥールビヨン”は2003~2004年にかけて多くのブランドから発表されたが、精度向上にどれほどの効果があったかは疑問だった。しかし「ダブル・トゥールビヨン30°」の精度を計測した結果、通常とは明らかに精度向上効果があったという。これが認められ、彼らの作品はジュネーブ時計グランプリを初めとする数々の時計コンクールで多くの賞を獲得した。


 この極めてハイレベルな「グルーベル フォルセイ」のタイムピースは、現在においても年間生産量100本ほどという希少性を誇っている。これを神戸のカミネさんが扱うというのは実に意義深く、今後、本物の時計を愛する日本のコレクターと「グルーベル フォルセイ」の素晴らしい出会いがあることを、私も大いに期待している。



Quadruple Tourbillon Blue
クアドルプル トゥールビヨン ブルー (写真右下)


534個の部品で構成され、四つのトゥールビヨン・ケージを備える複雑時計。ケージは261個の部品によって組み立てられ、合計重量はわずか2.26gしかない。30°に傾いたトゥールビヨンは1分間で1回転し、外側のトゥールビヨンは4分間で1回転する。これら4つのトゥールビヨンの回転をスフェリカル ディファレンシャル機構によって連結し、平均歩度の精度が向上した。左側のトゥールビヨン外周には、外側のケージが回転することで240秒の目盛りが刻まれている。


ケース径:43.50mm
ケース厚:16.11mm
ケース素材:プラチナ
防水性:30m
ストラップ:アリゲーター
ムーブメント:手巻き、63石、50時間パワーリザーブ
仕様:シースルーバック、パワーリザーブインジケーター



カミネ旧居留地店

所在地:〒650-0036 兵庫県神戸市中央区播磨町49 旧居留地平和ビル1F
TEL:078-325-0088
営業:10:30~19:30(不定休)



文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata

※2018年7月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。

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